カセットテープが取り出せなくなった

カセットデッキ修理 - cruzioのブログ にてカセットテープの MP3 化を書きましたが、その後もちびちび続けています。TEAC のデッキは修理しましたがイマイチ調子が悪いため、ソニー TC-K61 というデッキを落札し、こういう事態に備えて昔買っておいた DBX 録再ユニット MODEL 224 にシステムは変更しました。

しかし今朝、再生中にテープが停止。テープの回転が重いと停まることがあったためまたそうだろうと思い、テープを取り出そうとしましたが、蓋が開きません。かなり力を入れても何か引っかかっているようで全く開く気配なし。

仕方ないのでデッキをバラしてみましたが、どこに原因があるのかなかなかわからず。ソニーのデッキの方がメンテナンス性がいいように思っていましたが、実際にテープのメカ部を外そうとすると、ここまでバラしても外れず。。TEAC の方が簡単だった。

テープのリールが引っかかっているようではないので、あとは下側しかひっかかる場所は無いのですが、ヘッドは下がっているし。。そうなると。。
やっとわかりました。キャプスタン軸にテーブがしっかり巻き付いている!!

キャプスタンローラーと同じぐらいの直径までテープが巻き付いています。こりゃ開かないわけだ!

場所はわかったものの、これをどうやって取ればいいのか。キャプスタンを手で回しても、滑っているようで状況は変わらず。仕方ないので細いドライバでテープを引っ張り出してみました。しかし引っ張ってもガッチリ巻かれていてどうしようもない。しかし、テープを引っ張りながらキャプスタンを手で回してみるとわずかにテープが解けてきました。この要領でキャプスタンを回し続ければ取れる!慎重にテープが切れないようにちょっとづつキャプスタンを回してテープを引き出しました。

ついにテープが軸から外れました。こうして見ると悲惨を絵に書いたような写真です。

テープは駄目になりましたが、デッキにダメージなく取り出せました。

やれやれと思ってデッキを組み上げて元通り。と思いきや、この後、別の問題が待ち構えていました。
テープを再生してみると、再生速度が早い感じで、小田和正のボーカルがさらに高音!。どうやら修理中にテープ速度が変わってしまったようです。サービスマニュアルで速度変更のVRがわかりました。

これは修理中に触りやすい位置にある。

さて、どうやって正しいテープ速度にするか、が問題です。曲を聞いて感でいいか、と思いましたが、再生時間をストップウォッチで測ることにしました。曲は最後がフェードアウトではなく、終わりがわかりやすい「1億の夜を超えて」。時間を測ると結構早めに終わってしまったので、スピードを少し遅くしてまた測り直し。しかし、1曲待っているのが面倒になり、PCで同じ曲を再生しながら、ちょうど再生位置が同じになるようにしてみました。そんなこと難しいだろう、と私も思っていましたが、PC側の再生位置を少し先にしておいて、ポーズボタンをちょこちょこ押して調整していくと意外にぴったりに合わせることができます。いい感じにハモるようになります。が、だんだんテープ側が遅くなってきました。この方法を3回ぐらい繰り返し、スピードをPC側とほぼほぼ同じに合わせることができました。

思いがけない事態により午前中目一杯かかってしまいました。この苦労の意味、スマホで音楽を聞いている今の若者にはわからないであろう。。