フードドライヤーの太陽光追尾

ここ最近、ドライフルーツを作っています。普通は網に入れて、吊るして干しておくと、2,3日で甘みの増したフルーツができあがります。

そのうち、なぜか奥さんが Web で見たページを参考にソーラーフードドライヤーなるものを段ボールで作りました。

参考:

Amazonダンボールと家にある材料で!小さなソーラーフードドライヤー のつくりかた|KURASHI工房 +

これは太陽光で内部を温めるのですが、温度を上げるのが目的ではなく、温度差によって下部の空気取入口から上部の排気口への空気の流れを作り出すものです。

この方法だと確かに乾燥が早く、3日かかるところ、2日でできる感じです。しかし、難点は、常に箱を太陽に向けておかないといけないということで、丸一日ずっと気をつけている必要があります。

そこで「太陽に向かって自動で回転する台」を作ってみようと思いました。

センサーには CDS という光の強さで抵抗値が変化する素子、台の回転はアマゾンで買ったサーボモーターを使います。

まず、センサー部分ですが、たまたま30年ぐらい前の黒いフィルムケースがあったので、CDS を収めてみました。

これを左右に回して、一番明るいところでモーターを止めればよいと考えましたが、うまくいかないことがわかりました。

このような制御の定番として PID 制御というのがあります。

わかりやすいPID制御 | 組込み技術ラボ

PID 制御では目標値というのを設定し、そこに値が近づくように制御します。そのため、「最も明るいところ」というのは目標にしにくいのです。それと、この筒のセンサーだけでは、太陽が東西どちら方向にあるのか、左右に振ってみないとわかりません。

そこで、CDS を左右に2つ並べて、間を仕切りました。こうすると、太陽が正面でない場合は片方のCDSは影になり、CDSの抵抗値に差が出るので制御が容易です。つまり、2つのCDS抵抗値が同じ(差がゼロ)となるようにすればいいのです。左右どちら側に太陽があるのかも判別できます。

(上から見たセンサー)

これで動作確認をしてみました。動画をみてもらうとわかりますが光源の位置より行き過ぎて、逆に戻るときに戻りすぎて、また行き過ぎる「オーバーシュート」が発生します。これを PID のパラメータで調整するのですがなかなか難しいです。

電気的な発振は周波数が高いと気が付かない場合があります。これは機械的に発振していてわかりやすいですが直すのは面倒です。

(続く)