ここのところずっと、在宅ワークの片手間にカセットテープの音源吸い上げを続けている。だいたい 1979年~1987年頃にかけて歌謡曲をFMから録音したものや、レンタルレコードで借りまくったフォーク系LPを録音したものが多い。
(吸い上げ待ちのテープ。ほんの一部です。)
カセットデッキは当時物の TEAC V-3RX。他には無い縦型VUメーターがカッコイイ。
(これは修理後の写真)
一度だけ走行系の修理に出したが、40年近く前に購入したものでよくぞ動いていると思う。しかし、連日の吸い上げ作業によりついに走行系がだめになってきた。再生中の巻取トルクが弱くなったようで、途中で止まってしまうようになった。
このデッキは dbx という当時 DOLBY よりもノイズリダクション効果が高いという宣伝で TEAC が売り出していたデッキのため、所蔵しているテープは同じ dbx を搭載したデッキでないと再生できない。このデッキが壊れると困るなぁと思っていたが、現実になってしまった。治すしか道はないので、蓋を開けてみたが、なかなかテープ部分は複雑なメカでどうやって分解していいかわからない。また蓋を閉めて悩んでいたところ、インターネットでサービスマニュアルを発見した。デッキ名+service manual と入れればたくさんでてくる。中身を見てみると、分解方法や回路図も記載されていた。すばらしい!これあさえあればどうにかなりそう。
あと、問題は部品である。おそらくゴムのベルトを交換する必要がある。オークションやアマゾンを見ると、様々な種類のゴムベルトを売っている。何十個もサイズが違うベルトが入っていて、ちょうど合いそうなやつを選ぶやつとか。こんなものを売っているとは知らなかった。修理用に需要があるのだろう。
そういうわけで今日はマニュアルを見ながら再度蓋を開けてみた。
(カバーと前面パネルを外したところ)
この時代の配線は基板に直接はんだ付けされている電線とコネクタを用いたものが混在している。通風孔が無いので内部はキレイ。
(このメカニカルな感じ。昭和世代にはたまりません。)
さらにネジを4個はずすとデッキ部のユニットごと外すことができた。
(ティッシュの箱を台にしてデッキ部を上に持ち上げた)
配線を外せば完全にデッキ部を外すことができるけど、コネクタは電線を挟むタイプなので一度外すと指し間違える可能性があるので外さずに作業。
さて、問題の部品は写真赤丸の白い「アイドラ」と呼ばれる部品でした。縁にゴムの輪がハマっていて、左右のテープを回す軸を回すのですが、このゴムが減ったようです。
(写真ではアイドラ外周のゴムは外した状態)
一応ゴムの寸法を測ったところ、アマゾンで大体同じものを見つけました!!
今日のところはとりあえず各所を掃除して様子を見ることにします。やはり停止してしまうようであればゴムを買って交換になるでしょう。
ついでに切れていた電球も交換しました。
交換する前にテスタで電圧を測ったのですが電圧が出てきません。もしやと思って交流レンジにしたら8Vぐらいありました。まさかの AC 点灯でした。
ランプ復活しましたが手持ちの麦球は12V用だったみたいで少々暗いです。
試しに先日途中で止まってしまったテープで再度吸い上げにトライ。とりあえず A/B面とも上手くいきました。
A面の最後にレーベルに曲名が書いてない曲が入ってました。曲名がわからなくて書いてなかったっぽい。聞いているうちに、たしかノエビアのCMソングだった、そして声が Phil Collins だよなぁと思ってググってみると、Genesis - Invisible Touch という曲でありました。あの頃、TVで流れてていいなあと思ってるCM曲が FM で流れてきて録音が上手くいくととても嬉しかったなぁ~。