ハートレー発振回路
「ラジオ&ワイヤレス回路の設計・制作」に載っていた [8.2 AM トランスミッタの設計] にあったハートレー発振回路を試してみることにする。AM用であるが、トロイダルコイルを使っていて周波数ごとの計算式やトロイダルの巻数も載っている。転がっていたトロイダル FT-82-61 を使ってみる。
必要なインダクタンス:
f=3998.2kHz
c=100pF (手持ちはこれしかない)
Al=73.3[mH/1000回] (表より)
L1=1/(4π^2*f^2*c)=15.84[μH]
N=1000(L1/Al)^(½)=14.7回 →16回 (中点でタップを出すため偶数にする)
トロイダルの断面積 S=0.246cm2 より r=0.28cm よって周長=1.75cm
必要な 0.4mm UEW の長さ
L=1.75cm x 16 = 28cm
ブレッドボード回路での実験
f=4112kHz @c=22pFx3
f=3534kHz @c=100pF
のようになり、出力も結構安定している。ブレッドボードでは 58pF + VC 12pF のときにちょうど 4MHz になった。基板に組んだ場合は 58pF + 青トリマで大丈夫だろう。
3V 電源の場合は出力電圧は P-P で 4.4V もある。5V にすると 7V 以上出るが、帰還量調整VR で SD-8002DC と同じ 4.6V 程度に調整できるので問題ない。
バイアスが固定バイアスで、オシロでベースの波形を見ると、センターは 1.5V 弱になっている。10KΩ2本で電流帰還バイアスにしてみたが、上側がなぜかクリップされ、きれいな波形にならなかったので、これはやめた。
基板に組んだので早速試してみたが、やはり安定性がイマイチ。無線機で周波数を合わせてビートを聞いているとやがて聞こえなくなってしまう。基板に手を近づけただけでまったく合わなくなる。巻物では無理か。