アンプその3

失敗作の LM380 アンプを普通のプリント基板に組み直すため、部品を外そうと思ったがその前にもう一つ試すことがあった。それは SP 出力に入っているコンデンサ。低域の出力改善のため実験基板では 1000μF を使っていたものを今回は 2200μF にしていた。これが発振の原因の可能性もあるが、IC 8Pin (Output) を外しても発振は止まらなかったのでこのコンデンサは原因ではなかろう、と判断してそのままにしていた。が、とりあえず最後の試行として、1000μFに戻してみることにした。1000μの手持ちは無いが、電源平滑に付けていた 1000μF と交換すればよい。
P1080061.JPG
さて、電源を入れ、さらに入力に電線を繋いで。。発振しない!
なんと、原因はこの出力用コンデンサの容量に起因していた。この容量がそんなにシビアなものだったとは思いもよらなかった。しかし 1000μ
だと全然違う。電圧によっては発振するが、入力に電線を付けるとどうしても発振してしまっていたのが俄然安定している。電圧は 20V 近辺が最も安定し、入力がどんな周波数でも発振しなくなった。これなら使える。せっかく作ったラグ板バージョンが無駄にならずによかった。オシロを出したついでに周波数を変えて出力電圧を見てみた。低域で悪化(出力低下)する特性と思っていたが、逆に高域で悪化していた。高域とは言っても、20KHz 程度から上で低下するものなのでそれほど影響は無いだろう。FFT で歪の様子も見たが、出力で目立って悪化している様子はなかった。が、このオシロFFT 表示がどの程度役にたつものか不明。秋月の精密発振器の出力は眼で見ても波形がひずんでいて、FFT表示もボロボロだったが。
f=30Hz 出力電圧 3.64V。超低域だけど 300Hz と出力変わらず。
tek30hz.BMP
f=300Hz / 3.64V。低域で少し出力低下
tek300hz.BMP
f= 3kHz。大体この 3.72V が標準出力。
tek3khz.BMP
f=30kHzでは3.2V に。結構出力が下がった。
tek30khz.BMP