IC-7400 外部VFO その4

中華エンコーダーを使って機能の実装はできることがわかったので、あとはどのように組んでまとめるかということになる。悩むのは中華エンコーダーをどのように収めるかであるが、斜めのパネルに取付けてある程度の重さのある台座に取り付けるのが使いやすいと思う。これは ICOM RC-28 のイメージです。

似たようなケースを探したところ、タカチのTS-1Sがありました。

このケース、中華エンコーダーで使うには中途半端なサイズ。本当はもっと幅が小さくてもよいのだが、Break-IN の切替スイッチなどもパネルに付ければそれっぽくなると想定。自分でアルミ板を使って作るのもできなくはないが、ちょっと厚みのある板を使うことになるので、そうするとエンコーダーの大きい穴を空けるのがハンドニブラが使えず、糸鋸になってしまって大変なので、ここは市販ケースで妥協するしかない。このケースに7セグとArduinoは入れらないので、必然的に本体は別になる。

悩むのはエンコーダーに付ける錘(おもり)。エンコーダーをぐりぐりするにはある程度重さが必要だが、近所のホームセンターにはこれといって代用になるものは無かった。鉄床(かなどこ)がよいのだが、手ごろなものは Amazon にも無いし、どこで売っているのかよくわからない。最悪、机に穴を開けて、使うときはネジで止める手があるが。オークションに電鍵の土台にするためと思われる、大理石なども出品されているが、穴あけに苦労しそう。

ところで、CI-V で CW の受信フィルタ切替もしたいのだが、IC-7400 のマニュアルにはその設定が見当たらない。CI-V で検索すると IC-705 の CI-Vコマンド説明書というのがあったのでそれを見ると、設定できるコマンドがある。コマンド 01, 04, 06 のいずれか。

さっそく、IC-7400 でもできるのか試してみた。

  • コマンド 04 (表示モードの読み込み) の応答結果

FE FE E0 70 4 3 1 FD (6th byte の 3 が運用モード=CW、1 がフィルタ=FIL1) 

  • コマンド 06 サブ 03 (CWモードの設定)で、データにフィルタ値を指定した応答結果

FE FE E0 70 FB FD (常に FB のみがデータとして戻る)。無線機のフィルタ選択可能。

IC-7400 のマニュアルでは記述抜けだったのかも知れない。

 

ついでにブレークイン設定も試してみる。

※今のところセミブレークインしか使ってないので、ブレークイン設定を変更したいわけではないのだが、QSO 以外のときに不用意にキーに触れて送信されてしまわないように送信OFFしたいだけなのだが、他に適当なコマンドが無い。

  • コマンド 16 サブ 47 で、データなしの応答結果

FE FE E0 70 16 47 1 FD (7th byte の 1 が取得値)

  • コマンド 16 サブ 47 で、データなしの応答結果データに 0=OFF, 1=SEMI, 2=FULL のいずれかを設定した応答結果。

FE FE E0 70 FB FD (常にFBのみ)

こちらも応答に値は戻ってこないが、無線機は指定値に設定された。

 

これでCV-Iで使用したい機能はすべて確認できた。

制作する外部VFO簡単な仕様

ロータリーエンコーダー

パーツ:

ロータリーエンコーダー

ブレークイン切替プッシュボタンSW

フィルタ切替プッシュボタンSW

配線:エンコーダー(A/B), SW(1, 2), 12V, GND  合計6本 (5芯+シールド可)

 

本体:

フロントパネル:

周波数表示(7セグ)

コンテスト周波数内表示2色LED

ブレークインON表示LED

電源SW

エンコーダー部接続コネクタ(6P)

リアパネル:

電源 DC12V

USB (to PC)

Φ3.5 ステレオジャック(CI-V 接続)

 

テストは Arduino Uno を使用しているが、これは高価なリファレンスボードなので、実際に制作するモノでは ESP または Arduino Pro Mini を用途に合わせて使用しています。先日 AliExpress に Pro Mni と Nano を注文したので、届いたら入れ替えてテストする予定。