ADS-B 受信その4

移動受信

ADS-B の受信、なかなか面白いのですが、自宅ではいかんせんロケーションの制約(南東側に隣家)があり、受信データからも東側の受信が遮られていることがわかります。そのため、移動して受信してみようと思っています。アマチュア無線の移動はいかんせんアンテナが大掛かりになり、散歩気分では難しいところです。ADS-B は上空からの電波なので UHF 帯でありながらアンテナは低くて済み、装備も SDRとラズパイ、スマホがあれば一応見ることができます。

新しい SDR ドングル

そういうわけで、必要なモノを揃えています。SDR ドングルは今使っているものはアリエクで4000円ぐらいです。他に何かあるかと思い、見ていると ADS-B 用のドングルが結構安く売られています。

https://ja.aliexpress.com/item/1005005466363998.html

"RTL2832U ADS-B Mode-S USB SDR TV Receiver Built-in RF Amplifier 1090MHz Bandpass Filter Radio SDR Band TV Scanner Tuner Stick" と説明があり、値段も普通の RTL2832U SDR より安いので購入しました。

中国から5日で到着。さっそく中身を見てみました。基盤裏に熱伝導シートが張ってあるのはいいですが、ケースに密着しておらずスカスカです。これでは放熱されません。

下が購入した ADS-B 用 SDR。基盤サイズは同じ。穴がコネクタ側のみで取り付けに難あり。

アンテナ変更時と同じように、JST 09:00 にドングルを変更してデータを比較してみることにしました。

受信した飛行機数は増加。また、受信した機の最長距離がこれまでは 76NM(1NM = 1,852m)でしたが 100 NM に伸びました。このSDR はなかなか素晴らしいです。

銚子付近の飛行機も見えるようになりました。

ちなみに、Flightrader24 ではデータを公開設定している他のレーダーのデータも見ることもでき、動作時間や受信距離でランク付けされています。1位のレーダーは最長距離 349NM (=646Km)なので東京から大阪以遠の距離です。上位のレーダーは最長距離がほとんど同じ 349NM になっています(ちょっと謎)。日本のレーダー1位はユーザー名がコールサインなのでアマチュア局と思われます。

ところで、ADS-B の送信出力は何ワットぐらいなのか?

「ADS-B信号は上下に取り付けられた1/4波長モノポールアンテナで交互に送信され、送信出力は75Wから500Wの範囲である。」

参考: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000088648.html

飛行機から結構な大出力で送信されているのですね。

移動用ADS-Bアンテナ

先日作成した 1/4λ GP と同じものですが、移動用なので簡易なものを作りました。外皮をとった 5D-2V に 0.7mm ぐらいの錫メッキ線をラジアルとしてはんだ付けします。

後で調整できるよう、いい長さに切れるようにエレメントとラジアルは長めにしてあります。といっても、まだ Nano VNA を買うふんぎりがついていません(笑)。

(続く)